滅菌へのこだわり。
清潔・安全な環境で
患者さまを対応します
当院を開業するにあたり、もっともこだわったのは消毒・滅菌システムです。少しずつ取り揃え、現在、開業医院としては十分な設備があります。
近年、暗いニュースの一つとして取り上げられるのが、病院での院内感染の問題です。日本は残念ながらヨーロッパなどの欧米圏と比べても、感染への意識がまだまだ低いのが現状です。
当院では高圧蒸気滅菌器、薬液滅菌、ガス滅菌などの各種滅菌機器を取り揃えています。コップやエプロンは、可能な限りディスポーサブル(使い捨て)を徹底しています。ヘッドカバーは患者さまが変わるごとに交換を行い、バリアフィルムを機器に貼るなど予防を重視しております。また、使用するミラーやピンセットは滅菌パックに入れて、患者さまの前で開封いたします。
熱水消毒器
Hot water disinfectant
当院で使用する熱水消毒器は、使用した器具の洗浄・すすぎ・消毒・乾燥を自動的に行う熱水消毒器です。
感染の原因となる血液や唾液のたんぱく質の汚れを落とすだけでなく、93℃の熱水ですすぎを行います。そのため、素手で触っても安全なレベルまで消毒できます。
●たんぱく質をしっかり除去、感染リスクを軽減
●複雑な機器の外部だけでなく内部もすっきり洗浄
●フィルターを通した清潔な空気で温風乾燥
【ジェットウォッシャーの特長1】高い水圧と徹底した温度管理
55℃以上の高温になると、感染の原因となる血液や唾液といったたんぱく質は凝固してしまいます。当院のジェットウォッシャーは、たんぱく質が凝固しないように、冷水から予備洗浄を行い、高い水圧でたんぱく質の汚れを落とします。
また、最後のすすぎでは水温を93℃まで上昇させて5分間の消毒を行います。このように高い水圧と徹底した温度管理による洗浄で感染リスクを軽減します。
【ジェットウォッシャーの特長2】第三者研究機関による裏付け
当院のジェットウォッシャーは洗浄・消毒・滅菌に関して、ISO15883で規定された消毒条件(93℃、5分間)を満たしています。また、第三者研究機関によって多数の微生物試験が行われており、消毒効果が認められています。
高圧蒸気滅菌器
High pressure steam sterilizer
当院ではヨーロッパで最高ランクであるクラスBの滅菌器を使用しています。一般診療の基本セットなどはもちろん、インプラントに使用するオペ器具なども滅菌処理をしています。
【滅菌器の特長1】
規定水準をクリアしたクラスBタイプ
まず、バキュームと蒸気の注入を交互に繰り返し(パルス真空)、被滅菌物内部のすみずみまで蒸気を行き渡らせます。それにより、これまでのオートクレーブではできなかった部分まで滅菌できるようになりました。また、中が空洞のハンドピースの滅菌にも適しています。
【滅菌器の特長2】パルス真空による清潔乾燥
乾燥時には、ドアを開けず0.3ミクロンのバクテリアフィルターを通した清浄な空気の流入と真空を繰り返します。そのため、外部の雑菌を入れることなく清潔乾燥できます。タービンのカートリッジやOリングなども傷めにくく、陰圧と約80℃の熱で低温乾燥します。
ハンドピースの滅菌
Handpiece sterility
ハンドピース(治療用ハンドドリル)を滅菌するため、当院では滅菌設備を導入しています。通常の手洗いではハンドピース内部の清掃は不可能ですが、当院の滅菌設備であれば、内・外部を充分にクリーニングできます。
ハンドピースをクリーンな状態に保つためには、滅菌前の洗浄が不可欠です。まず、タービンおよびストレート&コントラアングルハンドピースの内部を充分に洗浄します。
注油後は、冷水で2回のパルス洗浄と温水で1回の洗浄をハンドピース外部に施します。これらの過程により、バイオフィルムや汚れを素早く効果的に除去します。
ガス滅菌
Gas sterility
これまでの高圧蒸気滅菌器は高温高圧で滅菌するため、熱に弱い器材は滅菌できませんでした。
そのため、熱に弱い器材は薬液で滅菌していました。しかし、薬液滅菌は滅菌パックに入れて滅菌できません。長期間、滅菌状態を維持することが困難でした。
しかし、ガス滅菌器の導入により、滅菌状態を長く維持することが可能になり、より安心、安全な歯科医療を提供できるようになりました。当院ではパソコン用のマウスやマウスパッドもガス滅菌しています。
口腔外バキューム
Extraoral vacuum
歯を削ったり、入れ歯を調整するときには、歯の粉、金属片、唾液、血液など、目に見えない細かい粉塵(ふんじん)がたくさん飛び散ります。
当院では、こうした粉塵が広がってしまわないように、すべての診療室に口腔外バキュームを設置しています。
口腔外バキュームは、口腔内バキュームで取り逃したさまざまな細菌汚染物質を捕集します。また、顔や着衣に水しぶきがかかるのを防ぎ、嫌な臭いの発生も抑えます。
強力な吸引力で、診療室内の空気をクリーンにし、快適な診療室をつくります。
クリーンエリア
Clean area
手術用空気清浄器を導入しています
インプラントや抜歯などの口腔外科処置は、チリやホコリ、空気中に浮遊するバクテリアなどを遮断する必要があります。
そのため、そのような処置を行うときは、小さな医院であっても、大病院の手術室と同程度のクリーンな環境が求められます。
当院ではクリーンな環境を作り出すために、手術用空気清浄器クリーンエリアを導入しました。“清浄度クラス10,000″の手術用空気清浄器によって、清潔な手術室作りを目指しています。
バリアフィルム
Barrier film
感染対策のため、患者さま毎に張り替えています
診察室のチェアー周りにセロハンテープのようなものが付いているのを見たことはありませんか。
「バリアフィルム」と呼ばれるセロハンテープのようなもの(画像中に確認できる青い透明なフィルム)は、滅菌済みの透明なフィルムで、患者さまと医療従事者の感染の可能性を少しでも減らすために実施しています。これはスタンダードプレコーションと呼ばれる考え方に基づいています。
スタンダードプレコーション
標準感染予防策とも呼ばれる「米国疾病対策予防センター(CDC)」が1996年に発表したガイドライン。病院内の院内感染予防対策について細かく記載されており、「病原微生物の感染源確認の有無にかかわらず、血液、全ての体液、汗を除く分泌物、排泄物、傷のある皮膚、そして粘膜が感染原因になりうる」という考えに基づき、感染の危険性を可能な限り少なくする予防策です。全ての患者さま・医療従事者に適応され、現在世界的に使用されているガイドラインです。
歯を削った際に飛び散る粉塵など、感染の可能性が高いものが多くありますが、治療中に触れることのある機器類、治療器具など、患者さまの治療が終わる度に毎回替えることで感染を防ぐようにしております。
当院では、スタンダードプレコーションの考えに基づき、予防策を都度実施することで患者さま、医療従事者ともに安心できる環境を整えるように心がけております。
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