災害時のお口のケア
2021.08.07みなさまこんにちは。麹町デンタルクリニックの西澤です。
暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
日本では毎年、夏から秋にかけて、台風や大雨が多く発生します。
今年もすでに各地で被害が発生しており、被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。
災害時には、停電、断水、用品の不足などで、お口のことは後回しになりがちです。しかし、お口の中を清潔に保つことは、非常時だからこそ、とても大切なのです。もし、お口の清潔を保つことができず細菌が増殖してしまうと、さまざまな感染症や誤嚥性肺炎といった、身体全体に関わる大きなトラブルを招く危険もあります。
そこで今回は、いつどこで起こるかわからない災害時における事前の備えや、お口のケアについてお伝えします。
【事前に準備しておくとよいもの】
・歯ブラシ
・マウスウォッシュ
・ウェットティッシュ
・ティッシュペーパー
上記のものを防災グッズにプラスしておきましょう!
他にも、歯間ブラシやフロス、100%キシリトールガムも準備しておくと役に立ちます。また、入れ歯を使用されている方は、入れ歯ケース、洗浄剤も忘れないようにご注意ください。
【もしもの場合】
●歯ブラシがない場合
せめてうがいをするだけでも洗浄、殺菌効果があります。
30ml程度の水かお茶を使い、一気に水を含まずに、2~3回に分けてしっかりとブクブクうがいをしましょう。
●歯ブラシはあっても水が少ない場合
30ml程度の水をコップに用意し、その水で歯ブラシを濡らしてから歯みがきします。歯ブラシが汚れてきたら、ウェットティッシュやティッシュペーパーなどで汚れをよく拭き取って、また歯みがきをします。これを繰り返したら、最後に2~3回ブクブクとうがいをします。
●水も歯ブラシもない場合
ウェットティッシュやティッシュペーパーで歯をぬぐい、汚れを拭き取ります。
普通に歯をみがくよりも当然ながら効果は少ないですが、物資が揃うまではしばらくこの方法で耐えしのぎましょう。
●入れ歯の方はお気をつけください
入れ歯ケースを忘れていたことで、入れ歯を何日もお口の中に入れっぱなしの状態で過ごしていると細菌が増殖します。また、入れ歯が破損した場合、そのまま使用すると、口腔粘膜を痛める原因になります。逆に、入れ歯を外したままにしていると歯ぐきが痩せてしまい、入れ歯が合わなくなって使えなくなる場合もあります。入れ歯ケースと洗浄剤は必ず忘れないようにしましょう。
【水分不足=だ液不足に注意】
だ液には、お口の中の汚れを洗い流す働きがあります。
しかし、災害時には強いストレスや、水分摂取が少なくなることなどにより、だ液の分泌が減りがちです。マッサージをしたり、キシリトールガムを噛み、だ液の分泌を促すようにしましょう。
万が一、災害に見舞われてしまった時は、今回お伝えした口腔ケアをぜひ実践してみてください。
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