麹町デンタルクリニック

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飲み物とお口の関係

2021.04.10

こんにちは麹町デンタルクリニック歯科衛生士の本田です。

今年は桜が咲くのが早かったですね。
全体的に季節が早く進んでいる様で、先日ホテルニューオータニ前の通りに咲いている八重桜を見にいってきましたが、去年より1週間以上早く満開になっていて驚きました。

今回は飲み物と口の中の関係についてお話しします

正常な口の中は大体pH6.8〜7.0の中性で保たれています。
飲食をすると、この数値が下がり酸性に傾きます。
それを唾液が中和することにより元の数値へと戻っていきます。

ではずっと酸性になったままになってしまうとどうなってしまうのでしょうか。
中和されずにずっと酸性に傾いたままだと、歯が溶けてしまいます。
歯が溶けると表面は粗造になり、汚れもつきやすくなり、艶も無くなるので黄色っぽく見え見た目も良くありません。また汚れがつくということは虫歯や歯周病の原因菌が長時間ついたままになるので、虫歯や歯周病にもなりやすくなります。

歯のエナメル質が溶け出す限界pHというのがあります。
数値は大体pH5位と言われています。

では普段みなさんが良く飲んでいる飲み物などはどれくらいの数値なのかと言うと

お茶やお水はほぼ中性のpH7
紅茶・コーヒー・ビールなどがpH5
オレンジジュースやワインがpH4
食酢やレモンジュースはpH3
コーラはなんとpH2.2を示すそうです

pH2.2というと胃液と同じくらいです。
相当な数値です。

先日、磨いても磨いても汚れがつく…と悩まれてる何人かの患者さんと原因を探るために色々お話を伺っていたのですが、
共通して飲んでいるのが炭酸水でした。
新型コロナウィルスの影響で在宅ワークも増え
家で水代わりに炭酸水を飲む方が増えてきたのでしょうか。

しかし無糖の炭酸水のpHは5位なので実はそこまで低くはありません。
ただ気を付けて欲しいのは、フレーバー付きの炭酸水です。特にレモンやオレンジなどの柑橘系などはクエン酸が入っているため
無糖のものより酸性度が強くなっています
(お酒で言うと、ビールよりもレモンサワーなどが低いですね。笑)

また飲み方にも注意しなければいけません。
ちょっとずつ飲んだりすると、
唾液によって中和される暇もなくずっと酸性に傾いた状態になり歯は溶けていきます
ちびちびのみは要注意です。

あとは口の中に長時間溜めないことも大事です
ストローなどで飲めば少しリスクを減らすことができるかもしれませんね。
できれば炭酸などを飲む時はその後にお茶や水などを飲むといいでしょう。

そして寝る前に飲まないこと。
寝ている間は中和してくれる唾液の量が極端に減り、下がってしまったpHを元に戻す時間が長くなり、寝ている間に歯が溶けていってしまいます。
唾液が口の中を中和してくれる力を「唾液の緩衝能」と言いますが、実はこの緩衝能も人それぞれで薬の副作用や食生活などでも変わっていきます。

当院ではその唾液の緩衝能を調べる
SiLL-Ha(シルハ)という唾液検査を導入しています。
専用の水で口をゆすいでいただくだけで検査をすることができます。
緩衝能だけでなく、口の中の酸性度や虫歯菌の数
歯周病のリスクやアンモニア度など
6つの項目を調べることができます。

気になる方ぜひ調べてみてはいかがでしょうか?
また定期的に検査をする事もおすすめします。

在宅ワークが増え、職場とは違い常に何か食べたり飲んだりをしながらお仕事される方がとても増えています。
これを読んだあとは、ぜひ口の中の酸性度を気にしてみてください。