麹町デンタルクリニック

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歯周病菌とうまく付き合おう

2021.03.07

みなさん、こんにちは!麹町デンタルクリニック、歯科衛生士の松尾です。

先日初めてZoomを使ったオンラインセミナーに参加してみました。そこでは「マイスターが考える新時代の歯科医療」と題して、4人の先生方によるこれからの歯周病予防・治療の考え方などを勉強することができました。その中でも、大阪大学の天野敦雄先生のお話はとても興味深いものでした。みなさんは歯科にはどんなタイミングでいらっしゃいますか?歯が痛くなってからですか?症状がないと行かないという方もいらっしゃるでしょう。実は21世紀は「削る・詰める」という時代から「管理し・予防する」時代へと移行しています。特に多くの人が罹患している「歯周病」は予防がとても大切です。ではなぜ歯科でのメインテナンスが必要なのか、それは歯周病菌と歯茎などの歯周組織がバランスをとって共生しているからなんです!年齢が若かったりして歯茎の健康な状態が続きバランスが保たれているときは歯周病の症状は現れませんが、実は絶えず私たちの状態を菌は観察しています。口腔清掃が不良や加齢などの理由でバランスが崩れ共生が破綻したときに歯周病は発症します。ということは、生涯お口のケアを怠らずバランスを保ち続けることができれば発症しないことも十分可能なのです。そのためには歯周病菌に栄養を与えないことが大切になってきます!その栄養とは鉄分とタンパク質。鉄分とタンパク質を含むのは「血液」です。歯ブラシや歯間ブラシで出血するということは、歯周病が進んで歯茎の中が転んで擦りむいて怪我をしているのと全く同じ状態なのです。その擦りむいて出血しているままにしていては歯周病菌に隙をつかれてさらに増殖されてしまいます。そうならないためにも患者様自身のご自宅でのケアがとても重要になってきます。そして定期検診で私たち歯科衛生士は患者様の生涯を通じてお口のバランスが崩れないようにサポートしていきます!実は海外では「患者が主治医」という考え方が根付いているそうですが、日本では「定期検診で椅子に座って口を開けているだけでいい」と思っている方がとても多いそうです。是非、この機会にご自分のお口のことにもっと関心を持っていただけたら嬉しいです。

そしてこのセミナー目玉の最新情報!それは、衛生商品の分野で有名な「SARAYA」と天野先生のいらっしゃる大阪大学歯学研究科共同研究講座の研究で、ウコンの成分として古くから知られているクルクミンに歯周病菌(Pg菌)の増殖とバイオフィルム形成を抑える効果があることがわかったそうです!このPg菌とは特に病原性の高い3つの細菌の内の1つです。これらの歯周病菌は口腔内に常在化しており、完全に除去するのは不可能であると考えられています。今後クルクミンを含んだ製品が多く作られ、これらの歯周病菌と付き合いやすくなるとお口の中のバランスが保たれ、今より歯周病になりづらい未来が来るのでは?とクルクミン効果にとても期待しています!コロナにも歯周病菌にも負けずに頑張りましょう!!